2021年10月8日

○○党 ○○○○様

公益社団法人静岡県聴覚障害者協会
会長 小泉秀力

 手話言語法制定に関する質問状

日頃から、ろう者の生活の向上にご理解とご支援をいただき、厚くお礼申し上げます。
 公益社団法人静岡県聴覚障害者協会(以下、当協会)は、一般財団法人全日本ろうあ連盟と共に、ろう者の言語である「手話言語」を法律に位置づける「手話言語法」制定を求めてきました。
 2006(平成18)年には、国連障害者の権利条約により、「手話は言語である」と定義されました。日本は2014(平成26)年に批准しています。全国では、2013(平成25)年から2016(平成28)年に掛けて、憲政史上初の静岡県含む1,788全自治体が国に「手話言語法制定を求める意見書」を提出しています。
 静岡県では、2018(平成30)年に「静岡県手話言語条例」が成立しました。その前文には、教育から手話が排除された歴史に触れ、長い間、手話が言語として認められてこなかったことが記されていますが、現在は、先般、行われたオリンピック・パラリンピックのように多くの国民に「手話」について認知が広まりつつあります。
 また、多くの自治体では手話言語条例が成立しています。「全国手話を広める知事の会」はすべての都道府県知事で組織され、「全国手話言語市区長会」にも600以上の市・区長が加入を表明しています。
 しかし、国においては「手話が言語である」ことについての具体的施策はありません。障害者の権利条約の発効からすでに15年の時が経過しました。
 ろう者の言語権が保障されるためには、自治体の手話言語条例と共に「手話言語法」の成立が急がれます。(次頁、質問事項に法整備が必要な理由について触れています。)
 つきましては、ご多忙のところ恐れ入りますが、「手話言語法」について、皆さまのご見解を別紙の質問項目にご記入いただき、10月17日までにご返送くださいますようお願いいたします。
 なお、ご回答につきましては、ご回答の有無を含め、原文のまま当協会HPや機関誌に掲載するとともに、報道機関などに情報提供いたします。

参考:
・日本手話言語法案(日本財団助成 全日本ろうあ連盟独自法案)20190515-sgh-houan.pdf (jfd.or.jp)
・「手話でGO3」https://www.jfd.or.jp/info/misc/sgh/20200124-sgh-shuwadego3.pdf
・意見書採択記事 https://www.jfd.or.jp/2016/03/04/pid14603

  公益社団法人静岡県聴覚障害者協会
連絡先  TEL:054-254-6303
FAX:054-254-6294
Mail:office@shizudeaf.com


質問事項 「手話言語法」の制定について

 2011(平成23)年に、改正障害者基本法において「手話」が言語に含まれることが明記され、障害者総合支援法・意思疎通支援事業において手話通訳派遣制度が実施されているところですが、その範囲は生活・福祉の限られた場面に留まっています。
 実際に手話言語法が制定された諸外国の状況を見ると、ハンガリーでは、手話言語通訳サービスを法の中で規定することにより、手話言語通訳者の増加や、活躍分野の拡大によってろう者の社会進出の促進につながっており、韓国では、法の制定によって、ろう学校の教員に対する手話言語習得のための研修が設けられ、ニュージーランドでは、法の制定により司法の場面における手話言語通訳の使用が認められるようになるなどの波及効果がありました。
 このように、日本においても手話言語法により、さまざまな分野での手話言語関連施策の拡充が期待されます。手話言語獲得・手話言語を使える環境整備を保障する「手話言語法」を制定し、福祉・医療・雇用・教育・司法等の様々な場面で具体的施策を行うことにより、ろう者の真の社会参加を促進できるものと考えます。手話言語法により、きこえる・きこえない、さまざまな考え方・価値観を持つすべての人を包摂し、多様性を認め合う社会が作られていくものと確信しております。
 この「手話言語法」の制定について、ご見解をお聞かせください。

名前               政党名             

  1. 「手話言語法」を求める運動を知っていますか。(該当する項目に〇印をおつけください)

   ① はい   ② いいえ

  1. 「手話言語法」制定についてのご見解をお聞かせください。

No.

静岡
小選挙区

氏名 党名

回答日
回答内容

1 1区 上川陽子 自由民主党 10/14
2 1区 青山雅幸 日本維新の会・無所属の会 10/15
3 1区 高橋美穂 国民民主党 10/15
4 1区 遠藤行洋 立憲民主党 10/15
5 2区 井林辰憲 自由民主党 10/17
6 2区 福村隆 立憲民主党 10/14
7 2区 山口祐樹 日本共産党 10/15
8 3区 宮沢博行 自由民主党 10/14
9 3区 小山展弘 立憲民主党 10/12
10 4区 深沢陽一 自由民主党  
11 4区 中村憲一 日本維新の会 10/12
12 4区 田中健 国民民主党 10/9
13 5区 細野豪志    
14 5区 吉川赳 自由民主党 10/14
15 5区 小野範和 立憲民主党  
16 5区 千田光 愛地球党 宛先不明により不配達
17 6区 渡辺周 立憲民主党  
18 6区 勝俣孝明 自由民主党  
19 6区 山下洸棋 日本維新の会  
20 6区 大嶽創太郎   立候補取り下げ
21 7区 城内実 自由民主党 10/15
22 7区 日吉雄太 立憲民主党  
23 8区 塩谷立 自由民主党 10/17
24 8区 源馬謙太郎 立憲民主党  
25 8区 平賀高成 日本共産党 立候補取り下げ
26 比例東海 大口善徳 公明党 10/15
27 比例東海 島津幸広 日本共産党