2019/5/28仙台判決について

憲法違反とするも国会・厚労大臣らの責任認定せず 弁護団は控訴決定
 5月28日、仙台地方裁判所にて旧優生保護法裁判の判決があり、中島基至裁判長は「旧優生保護法は憲法違反」とした上で、「除斥(じょせき)期間を過ぎている」とし、60代と70代の女性ふたりの請求を退けた。
 全国7つの裁判所(札幌・仙台・東京・静岡・大阪・神戸・熊本)で20名が訴訟を起こしている。多くのマスコミや人々の注目の裁判であった。4つの争点と判決は以下の通り。

旧優生保護法は憲法違反
 人が幸福を追求しようとする権利の重みは、障害のある人であっても変わらない。リプロダクティブ権は希望者にとっては幸福の根源。憲法上の人権として尊重される。旧優生保護法はその幸福の可能性を一方的に奪い去り、個人の尊厳を踏みにじるものであり許されない。旧優生保護法は憲法に違反する。

救済立法の必要性は肯定
 当時の状況では被害者は救済を求めて損害賠償請求をする機会がなかった。手術から20年以内に請求することは現実的に困難だった。従って、国会は救済立法を作る必要性があった。

救済立法をしないことに国会の違法性はない
 しかし、具体的な法律をどう作るかは国会の裁量。また、リプロダクティブ権は議論の蓄積が浅く裁判例もない。従って、「国会にとって」②をすることが明白ではなかった(立法をしなかったことが違法とは言えない)。

除斥期間は憲法に違反しない
 手術の時から20年が経過した場合、「国家賠償法の除斥期間」により賠償請求ができない。この20年の除斥期間の規定は憲法に違反しない。